スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

理事長挨拶 

理事長ご挨拶


濱田秀伯


 精神医学、精神科医療が人間の誕生と時を同じくして歴史のなかに登場したことは疑いありません。18世紀後半にヨーロッパで成立した近代精神医学は、今日まで医学や自然科学のほか、社会、政治、経済、宗教、文化、芸術などさまざまな分野と交流しながら発展をとげました。本学会は、東京大学精神医学教室を主宰しておられた松下正明先生の呼びかけで1997年4月に発足しました。会員数200人ほどの小規模ですが、精神科医ばかりでなく、他科の医師、看護、臨床心理、文学、哲学、神学、社会学など異なる領域の専門家が集まり、精神医学の多様な側面に光をあてながら、ともに議論をかわして研究を深めようとする学際的な会です。

 本学会では学術集会を年1回開催し、機関誌「精神医学史研究」を年2回発行しております。今はさまざまな情報を居ながらにして得られる便利な時代になりました。それでも学会に足を運ぶ目的は、あまり広くない場で人と出会い、直接に話ができ、そこに漂う雰囲気から学問の着想や刺激に満たされるところにあります。

 何ごとも少し勉強しはじめると、歴史の奥深さに魅了されるものです。精神医学とは、人間の全体像を把握する人間学にほかならないのですから、精神医学史の研究対象もまた、疾患概念、学説、人物、伝記、社会史、治療法など広範囲に及びます。それらを抽象的ではなく、歴史という実体あるものの上に構築するところに、本学会の向かうべき道があると思います。

 歴史に関心を寄せる多くの方々に専門を越えてお集まりいただき、本学会が精神医学の偏りのないバランスのとれた発展に寄与することを願っております。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。